今回は歯石除去を行った症例(トイプードル、9歳、男の子)です。
歯石の付着・歯周病が気になるとのことでお越しいただきました。
術前の評価では、奥歯(臼歯)の歯石の付着が重度でした。
事前に術前検査を実施し、当日の治療を行いました。
まず麻酔下で、肉眼では確認できない深い歯周ポケットがないか歯周プローブと言う道具で確認しました。
この子は問題ありませんでした。
そこで
①超音波スケラーで歯石を除去
②外からは見えない歯周ポケットを掃除するためのルートプレーニングとキュレッタージという処置
③歯石除去後は歯の表面が傷ついていますのでツルツルにきれいにするためのポリッシングと言う研磨処置
の3段階の治療をさせていただきました。
治療前後の様子は以下の通りです。
治療前(左側) 治療後(左側)
治療前(右側) 治療後(右側)
治療前(上顎) 治療後(上顎)
治療前(下顎) 治療後(下顎)
このようにきれいになりました(^_^)
今回の治療のように、動物での歯科治療には、全身麻酔が必要です。
ここが人との大きな違いとなり、飼い主様が一番心配される点であると思います。
当院では、麻酔前には必ず血液検査をして、リスク評価を実施しています。
今回のワンちゃんも術前の血液検査を実施して、麻酔可能と判断し、治療に臨んでもらいました。
麻酔を避けるということで、無麻酔下での歯石除去というのも一部で行われてはいます。
しかし、その行為は非常に危険であることとその弊害が知られていますので(詳しくはこちらのページをどうぞ)、ご注意いただきたいと思います。
口臭や歯周病にお悩みの飼い主様は、お気軽にご相談ください。
院長
滋賀県湖南地域(守山市・栗東市・野洲市・草津市)の動物病院
くすの木動物病院