以前のブログ内で、私の実家の長寿犬サン(シーズー)を我が家のレジェンドとしてご紹介したことがありました。
あれから彼は持病の腎不全の治療と心臓の弁膜症から来る肺水腫を2度乗り越え、7月には18歳の誕生日を無事に元気で迎えました。
今年に入ってからは年齢から来る認知症も進行し、また食事やトイレの介護も必要となって6月からはうちの病院でスタッフにかわいがられながら、穏やかに入院生活を送っていました。
このままどこまで長生きをしてくれるのかなと期待していましたが、今週初めから急に食欲がなくなり、それからわずか2日後の8月13日の夜にに安らかに永眠しました。
食欲が急になくなったので、腎不全の悪化?肺水腫の再燃?と思って検査しましたが、大きな異常はありませんでした。
老衰ということになると思います。
ここまで長生きをしてくれていたのだから、いつ何があってもおかしくないと思ってはいましたが、やはりいなくなってしまった現実は非常に悲しいものがあります。この2カ月は入院中の彼のお世話から朝が始まっていましたので、1日のリズムも何だか変です。
彼は私が高校生の時に父が知り合いつてに買ってきてくれました。彼が我が家にやってきてから真剣に獣医になることを思い始めましたから、彼が私のスタートだったと言っても過言ではありません。私の家族、私にたくさんの幸せを彼は与えてくれました。我が家の思い出の1つ1つに彼がいました。また様々な病気もしましたが、それによって私に獣医として必要な知識・経験ををその身をもって教えてくれました。
本当に彼には感謝の気持ちでいっぱいです。
これからは天国で大好きだった母と楽しい時間を過ごしてくれるでしょう。
私は彼の命から得たことを明日からの診察に活かしていこうと思います。
今回はかなり私的な内容になりまして申し訳ありません。彼との思い出の最後と私の心の一区切りとして文章にしたっかったのです。お許しください。
院長